名古屋女子大学所蔵芝居番付資料

検索用語の解説

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芝居番付とは?

歌舞伎や人形浄瑠璃、新派・新劇などの公演を案内・宣伝するための印刷物です。今風にいうならば、芝居のプラグラムを載せたパンフレットやポスターにあたるものです。

一般的には、上演の日時・場所、演目や出演者などが書かれていますが、その構成や内容によりいくつかの種類に分けられます。

〈番付種別に関する用語〉

・ 役割番付(やくわりばんづけ)
役者の名前と役柄(役割)を記した番付です。番付資料の中で最も一般的なもので、名前の書かれている位置によって役割がわかるような構成になっています。
・ 顔見世(極り)番付(かおみせ(きわまり)ばんづけ)
江戸時代には、毎年11月に劇場と俳優が1年間の出演契約を結び、公演を行う習わしでした。その新しい一座による最初の公演を顔見世といい、顔見世の際に発行される番付のことを顔見世番付といいます。ある劇場にむこう1年間出演する俳優や、囃子方が順位だてて記載されていますから、役者らの地位を知るのに重要な番付です。
・ 辻番付(つじばんづけ)
街中の人が集まる場所(辻など)に貼り出されたり、役者が後援者に配った番付です。
現在でいうチラシやポスターに最も近い番付です。
・ 絵本番付(えほんばんづけ)
芝居の内容を絵で表し、簡単な筋書きなどを書き添えた、小型冊子体の番付です。公演が始まってから、劇場や、観劇の際に休憩したり、食事をする芝居茶屋で売られました。現在でいうパンフレットに最も近い番付です。
・ 見立番付(みたてばんづけ)
公演とは関係なく、出演料や人気によって役者の格付をした番付です。
・ 俄(にわか)
素人の即興喜劇が始まりですが、人気がでて祭礼の催しとして行われたり、寄席で演じられるようになりました。明治期には演芸のひとつとして定着し、俄芝居の劇団が多く生まれました。
・ 新派(しんぱ)
明治時代に起こった演劇のジャンルです。歌舞伎に対して、現代的な内容を取り上げ、せりふの言い回しや女形でなく女性が女役を演じるなど、写実的な表現を目指しました。
・ 新劇(しんげき)
歌舞伎や新派に対し、ヨーロッパの近代劇に影響を受けた演劇のジャンルです。

〈芝居のタイトル(演目)に関する用語〉

・外題(げだい)
芝居の題名のことです。名題ともいいます。

<興行関係者に関する用語>

・ 座本(ざもと・江戸)
座元・座主・座長ともいいます。公演の権利を持つ責任者=興行人をおもに江戸でこのように呼びます。
・ 座本(ざもと・上方)
名代から名義を借りて公演を行う人のことをいい、たいてい座頭の役者が兼務しました。
・ 太夫本(たゆうもと)
公演の監督者として、芝居の計画や役者の管理を行いました。江戸では、座本が太夫本を兼ねることが多かったので、座本を太夫本と呼ぶことがあります。
・ 名代(なだい)
東海・京・大坂における興行人の呼び名です。

〈演者に関する用語〉

・ 座頭(ざがしら)
一座の長となる役者の呼び名です。座員をまとめるのはもちろん、芝居の演出や公演の計画にも携わっていました。役割番付では一般に下段の最後に名前が記されます。
・ 留座(とめざ)
役割番付で、一般に上段の最後に名前が記される主役級の役者です。
・ 書出(かきだし)
一座の若手人気役者です。番付の最初に名前が書かれるため、このように呼ばれます。
・ 太夫(たゆう)
芝居の音楽を担当する人です。芝居の進行役として筋を唄ったり、三味線・鼓・笛などで伴奏をします。
・ 人形方(にんぎょうかた)
浄瑠璃で人形を操る人です。

〈その他〉

・ 作者(さくしゃ)
芝居の台本を書く人です。座付きとして劇場に所属していました。河原崎座の河竹黙阿弥、竹本座の近松門左衛門などよく知られています。
・ 頭取(とうどり)
公演の進行を図ったり警備を行う人です。
・ 版本(はんもと)
番付の印刷・出版を行った人です。

≪参考文献≫
『演劇百科大事典』 平凡社 1986
『歌舞伎事典』 平凡社 1991
『歌舞伎入門事典』第2版 雄山閣 1997


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